- ・人気エロ漫画家「いだ天ふにすけ」の新刊が電子書籍で先行配信開始
- ・ヒロインは、15年ぶりに再会した幼馴染の男の変わりっぷりや美男子への成長ぶりに驚き、いい感じの雰囲気になるが…
- ・他にもヒット作の催眠系漫画なども収録
覗き込んだら吸い込まれそうな、闇のような深淵のような瞳の描写、そしてムニムニモチッとした肉体や、あと単純にもうめっちゃすごいスケベなお話が魅力の
いだ天ふにすけ氏の単行本が配信開始となったのであります。
いだ天ふにすけ氏の作品、愛読している諸姉諸兄らも多いことでありましょう。なんですかね、この、女の子のモブ顔っぽさとかメンズのミステリアス感とか、さっぱりとシンプルに見せかけてよく見りゃ緻密に書き込まれた粗密のバランスが最高な絵柄とか…たまらんですな。カラーもモノクロも最高!
作品形式:
漫画
ページ数:262ページ
ジャンル:
催眠・洗脳
作者:
いだ天ふにすけ
「だって聞かれたんだからしょうがないでしょ」
「しょうがなくないよ! もう15年も会ってないのに…っ」
「冷たいねえ~ ナツくんせっかくアメリカから帰ってきたのに ハンサムになってたよ~ ずいぶん背が伸びて」
「はあ~?」
(たまに帰るとこれだ…)
ナツくん 近所に住んでた男の子
『鳩(はと)ちゃん あげる』
『ぎゃッッ!!! オワーーーやめてキモいッキモいッッ 最悪ッ』
『えぇ? 好きだと思ったんだけどな~』
(なりゆきでゴハン行くことになっちゃったけど… 正直 会いたくない…! 帰りたい…)
いつも嫌がらせばっかしてきてやだった
過去のいやがらせetc...
・毎朝とれたての虫を靴箱に入れてくる
・折り紙のふくろにダンゴムシを入れてくる
15年ぶりに会ったっておんなじ嫌なやつに決まってる
「いらっしゃませーーー お客様一名様ですーーー!」
(こんなことなら家で新作撮ってたほうが…)
「あ 鳩ちゃんこっち 来てくれてありがと~ 座って座って 下に荷物置くとこあるよ」
「!?」
「ご注文がお決まりになられましたらまたお呼びくださーい」
「椅子のとこ段差あるから気を付けてね~」
(…世界をいっこのピラミッドにしたら その一番上にくるくらい…好みの顔になってる…)
「ひさしぶりぃ…」
(はっ いや違う! 騙されんじゃないよ こいつが昔 超超々嫌なやつだったの忘れたらいけん…!)
「本当 久しぶりだねえ おばさんからたまに写真はもらってたけど 会うのは幼稚園の時ぶりだよね はいメニューどうぞ」
「ありがと… な…何それ初耳…お母さん本当…」
「僕は嬉しかったよ〜 元気出るし」
「元気って…じゃあ会ってもそんなに新鮮味ないかな 私地味だし」
「えっ そんなことない! 生の鳩ちゃんが一番可愛い」
「そ りゃどうも…」
「あはは 照れてる? でも良かった やっと鳩ちゃんの所に帰ってこれた さっ 注文しよっか! 僕向こう長かったからさ 良かったらおススメ教えてよ」
「えー私もこの店初めてだからな… とりあえず私はレモンサワーと…ナツくんも飲む?」
「じゃあビール生にしようかな…」
「分かった あとはうーん…焼き鳥とか?」
正直驚いた
目の前のナツくんは 記憶の中のあの嫌なナツくんとは別人で
「わっ これおいしいね 何? ………芋?」
「芋だねー 里芋の炊いたん? 関西のおかずらしいよ」
「タイタンっていうから てっきり神話にちなんだものすごい料理がくるのかと…」
「アハハ でもちょっとわかる 私は昔 爆弾おにぎりにびびってた」
「あ 知ってる! すごい大きいやつでしょ メニューにないかな 具だくさんでおいしそう」
優しくて 素直で どうしよ…普通に楽しい…
「どうだろぉ? 想定外だ…」
「空のお皿とか寄せちゃうね あとお水いる? 全然関係ないんだけどさー 俺が住んでた所は結構日本人が多くてさー」
「へ~~…」
気遣いもできる!
(こんなことならもっと仲良くしてても良かったなあ… なんて… そういえば前にもこんな風に…)
『ピコンッ ピコンッ』
「ん? ん ごめんちょっとスマホ」
「ああ いいよ どうぞどうぞ〜」
「わ」
(コメントたくさん… こないだの動画すごい伸びてる…)
「なんかの連絡?」
「うん ちょっとね」
「そっかぁ ……」
「んー! ひっさしぶりにこんな飲んだあ~」
「結構いってたね…大丈夫?」
「ぜ~んぜん平気です! お会計してくれた店員さんさあ すごいかっこ良くなかった!?」
「えーどうだっけ? あんまり見てなかったかも 鳩ちゃんはああいう人が好きなの?」
「何々? やきもちですか? 大丈夫だよ ナツくんもかっこいいからさ」
「それは嬉しいけど…」
わ すごい 手なんか繋いじゃってる
私 今 かなり酔ってるな
(手 大っきい…)
「どうする? もう一軒行く?」
酔ってる時 酔ってるのはわかるんだよね
「ん~そうだな〜 でももう遅い時間だし…」
「えー いいじゃん 爆弾おにぎり出してる所 一緒に探そうよ」
「う~ん…」
「なんなら飲みじゃなくても…」
「……いや やっぱり今日は帰ろう 家まで送るよ」
「えー! 残念…でもまあいつでも会えるか これからはずっと日本にいるんだよね?」
「そうだね」
(送ってくれるの…やさしいなー… なんてさ 我ながらちょろいな…)
「ここに住んでるんだね 狭くないの?」
「大学生のひとり暮らしなんてこんなもんだよ…」
「そんなもんなんだ…」
「まあ もう次の家も決まってるんだけどね 就職先が都内だから4月には… …! …今日はありがとうね 楽しかったよ」
「なら良かった 最初あんまり乗り気じゃなかったもんね~」
「そ そんなことない…!(ウソ)」
「…僕も会いにきて良かったと思ってるよ やっぱり 鳩ちゃんのそばを離れるのは良くないってわかったし」
「……? え? あれ? ……ナツくん?」